はじめに
4年に1度のサッカーの祭典、W杯。
ハリルホジッチ電撃解任から約2ヶ月。
W杯の開幕直前での監督交代。
賛否両論のある中、西野ジャパンになってからの戦績は1勝2敗。
この戦績が後にどんな影響を及ぼすか…。
サッカーは結果が全て。
しかし結果を出すためには、技術、メンタル、ゲーム内容、采配、様々な要素がカギになってくる。
今回のW杯、日本国内での関心は過去の同大会に比べて圧倒的に薄い。
日本代表が合宿地のオースリアに向けて出発した際、空港に駆け付けたサポーターの人数も過去最低人数…。
その要因は監督交代なのか、選ばれし23人のメンバーなのか、代表に対する期待感の無さからなのか。
様々な評価がある中、今回は独自の目線で
西野ジャパンの「強み」「弱み」について、深堀りしていこうと思う。
「強み」について
まず、西野新スタイルになってからの日本代表。
驚かされるのはスターティングメンバー、そしてフォーメーションだ。
ハリル前監督には無かった3バックを用いたり、本田がトップ下での起用、酒井高徳が左バック。
そしてスタメンの極端な入れ替え。
もちろん、W杯本番に向けて色々な戦術を試したい監督の采配だろう。
ガーナ戦、スイス戦、パラグアイ戦。
W杯のメンバーが発表されてからこの3戦で、23人全選手がピッチに立った。
果たして西野監督には、この23人のプレーがどう映ったのか。
もともと日本代表は、スピード感溢れるパス回しからの組み立て。
連携プレーに関すれば、おそらくアジアトップクラスだろう。
それが発揮できたのは、W杯日本初戦1週間前に行われたパラグアイ戦。
この試合には、グループステージ初戦で対決するコロンビア代表のスタッフチームが視察に訪れていた。
おそらく、コロンビア側は混乱しているだろう。
スイス戦から10人のスタメン入れ替え、それに加えて同じ南米予選を戦ってきたパラグアイに4-2での勝利。
我々も西野監督の采配が掴めないでいるのと同じように、コロンビア側も日本の戦い方に戸惑っているだろう。
この西野監督の采配については「強み」といえる。
香川がトップ下に入ったことによって、自由に動き回れる点。
ディフェンスに行く際も、1トップの岡崎と横一列にならぶ。
そして、相手のオウンゴールを除く全得点に絡む活躍。
やはりエースナンバー10番の選手のコンディションがいいと、チーム全体の士気が上がる。
日本の10番が帰ってきた試合と言ってもいい。
他の選手も同様、自分の得意なスタイルを活かせていた。
中盤での柴崎、彼はハリル前監督から「遠藤保仁のプレーをしっかり見ろ」と、ポスト遠藤の期待を込められていた選手だ。
遠藤といえば、正確なスルーパス、ロングパス、広い視野での冷静な判断。
ゲームを組み立てる大事な役割を果たしていた。
その遠藤を見てきたからであろう、柴崎もその役割を果たせている。
そこに、ベテランのチームキャプテンである長谷部の存在もあって、日本の大きな武器の1つでもある。
過去に西野監督が率いたチームの戦績を見ると、引き分けが非常に少ない。
つまり勝つか負けるか。
相手が強豪であればあるほど、勝ちにいくゲーム作りをしている。
そしてなんといっても日本人監督という点だ。
選手とのコミュニケーション、選手への指示、通訳を通さずダイレクトに選手に伝わる。
これはゲーム中、選手に直接指示を送る際、非常に効率がいい。
現に、南アフリカ大会でも岡田監督が率いた日本代表は決勝トーナメントに出場している。
やはり日本人の身体能力、日本のスタイルは同じ日本人にしか分からない部分がある。
だからこそ、日本人監督が率いる日本代表は、持ち味が発揮できるのだと思う。
W杯23メンバーが発表された際、代表の平均年齢が高いと話題になった。
しかし、その意見に長友はこう一蹴している。
「年齢が高いと気にしてる人は、サッカーを知らない人だ」
さすがは世界を知っているベテランの言葉だと思った…。
W杯は世界屈指に強豪国が集まる大会だ。
その中で日本が活躍するためには、やはり経験豊富なベテラン勢の力、存在は必須。
W杯本番で、西野監督がどのような采配をするかは予想もつかないが、今現時点で「強み」を語るには材料が少ない事は確かだ。
というのも西野監督になってからまだ3戦しかしていない。
本当の「強み」がでるのは本大会であることは間違いない。
「弱み」について
「弱み」これに関しては西野監督になる以前からの、日本代表の課題である。
まず、フィジカル面。
今や日本代表の多くは海外でプレーしている選手がほとんどだ。
今回選ばれた選手も、23人中15人が海外でプレーをしている。
しかし、日本人が南米やアフリカ勢のような体格のいい選手と戦う際、フィジカルで圧倒されてしまうシーンが多く見られる。
個人的な見解だが、現時点でそのような大柄な選手と同等に戦える強いフィジカルを持った選手は長友だけだ。
長友は、ボールを持ってトップスピードで駆け上がっても、決して負けない身体の強さがある。
しかし、そのせいもあってか良くも悪くも長友は相手チームから常に警戒され、本来の長友のスタイル「超攻撃型サイドバック」
を発揮できないシーンも多々ある。
そして、カウンターへの対応。
日本の失点は、ほぼカウンターからのモノと言っても過言ではない。
特にヨーロッパや南米国との試合では、縦パスのミスから一気にカウンターにもっていかれるシーンが目立つ。
なんとか止めようと体を張って守るも、ファウルをとられPKを与えてしまう事も少なくない。
W杯でも、カウンターを仕掛けられる場面が幾度となく訪れるであろう…。
個の能力も課題の一つだ。
1対1の場面で、ボールを失うシーンが多い。
日本は組織プレーで戦うチームではあるが、90分の中で1対1、または1対2の場面は必ずやってくる。
強豪と呼ばれるチームは、1対1や1対2を突破してシュートまで持ち込む能力に優れている。
日本代表には、そういった突破力のある選手はいないのが現状だ。
そして何より、一番の「弱み」は決定力の低さだろう。
そこにはパス回しでのシュートか、個人技でのシュートなのか。
どちらにしても、シュートまで持っていけない場面が目立つ。
数少ないチャンスの中、やっとシュートを打てても決まらない。
W杯では、この数少ないチャンスをいかにモノにできるかが課題となってくる。
このチャンスをモノにできる決定力が無ければ、グループリーグ敗退も見えてくる…。
今の時点で、ベテラン勢と若手の選手の連携が上手くいってないのも明白。
やはりそこは経験の差なのだろう。
ネットの意見
みんな西野ジャパンで勝てる布陣がわかり始めたところで「これハリルジャパンじゃね…?」ってなってるの草
— Albireo (@albNo273) 2018年6月12日
西野ジャパン パラグアイ戦…
香川選手…これは決めてくれないと…本番では許されないミスになる。 pic.twitter.com/pmx3erp3jH
— sparkle (@sparkleCARP) 2018年6月12日
乾ーーーーー😲😲‼️
西野ジャパン初ゴールは、
貴重な同点ゴール💥💥‼️にしても、
ゴラッソすぎ😂😂#パラグアイ戦— 日本サッカー全力応援⚽️ロシアW杯 (@j_sokuho2017) 2018年6月12日
まとめ
何はともあれ、西野監督率いる日本代表がW杯で輝けるかどうかは、初戦のコロンビア戦にかかっている。
W杯に関わらず、グループリーグでの初戦で敗北したチームは、そのまま敗退というジンクスがサッカーにはある。
コロンビア戦は、おそらくグループリーグの中で最も重要で、最も過酷な試合になるだろう。
最悪でも引き分け以上で勝ち点が欲しいところだ。
仮に日本がグループリーグを2位で突破したとしても、その先にはグループGの1位通過した相手が待っている。
おそらく、ベルギー、イングランドが濃厚だろう。
そこを勝ち抜かなければベスト8の道は開けない。
西野ジャパンの「強み」「弱み」
いずれもこの2つがどのタイミングで、どう出るのか…。
本田、香川、岡崎。
日本代表のBIG3と呼ばれるこの3選手。
おそらく年齢的にも最後のW杯になることだろう。
ぜひ輝かしい成績で日本に帰国してもらいたいものだ。
悲願のベスト8進出。
sportsflyhigh
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