日本では現金決済の比率が決済全体の65%ほどを占め、これは先進国の平均倍以上でというATM現金大国であるという記事が出ました(日経)。一方、中国では、キャッシュレスのスマホ電子決済が急激に普及し、昨年のスマホ決済額は前年比倍増、スマホ決済は人口のおよそ60%に達しているといいます。このギャップはどこから来たのでしょうか?
ATM現金大国日本とスマホ決済中国の大きなギャップ!なぜ?
中国で偽札の話は有名です。タクシーでお釣りをもらったら、必ず透かして確かめるように言われる。
特に高額紙幣は危険で、もらった偽札を知らずに使ったとしても、大変なことになる。
中国の特許明細書をみても、偽札判別機と組み合わせた買い物袋や秤などが出てくるほどである。
また、たとえ現金を持っていて、自販機でジュースを買おうにも、特定の紙幣しか受け付けず、硬貨は何の役にも立たない。
さらに、ATMも広大な国土ゆえ経費がかかり、設置されている都市は限られており、非常に不便である。
そこで、一挙に普及したのがスマホ決済である。
スマホさえ持っていれば、交通費、食事代、コンビニやレストランの会計そして最近有名となり、日本にも進出が伝えられるシェア自転車の使用料を一瞬のうちに決済することができる。
筆者の知人の日本に住む中国人の中国語の先生も、故郷に帰ったとき、
歓迎してくれる親類との宴会でも現金なしのスマホ決済ですべてが終わると驚いていました。
もちろんスリに掏られる危険もないわけである。
数年前にフランスに旅行したとき、少額のお菓子を買うにも最近フランス人はカードを使い、
現金で支払わないと聞きました。移民など社会が不安定化するなかで、スリなどの犯罪が増えているためであるという。
現金を持ち歩くのは、日本人をはじめとする観光客で、スリの格好のターゲットとなっていた。
日本人の現金主義は、上記の理由の裏返しである。すなわち、スリなど犯罪の少ない安全で安心な国であり、どこでも現金を出し入れできるATMが全国に普及している、非常に便利な社会である。
日本人が割り勘文化だから、現金が必要という説もありましたが、この面でも中国人は、人におごられるかお返しに自分がおごるかの文化であり、これまでは割り勘の概念などありませんでした。
次に「日本は現金大国」の記事についてのネットの反応を見てみましょう。
日本は現金大国に関するネットの反応
ようやく現金取扱コストに言及されはじめた。現金維持するのタダじゃない。 //
現金大国日本に重いコスト ATM維持に年2兆円:日本経済新聞 https://t.co/LMil5FsJnJ— えふしん (@fshin2000) 2017年12月24日
中国ではご祝儀もQRコードを使ったモバイル決済なんだ。受付スタッフが抜いたり、偽札が包まれていたりするという側面もあるから、導入した方がトラブルが減っていいのかもね。現金大国の日本でも徐々に移行していくのかな。
WBS:https://t.co/69L2fIu4E6 pic.twitter.com/8JQjOLWlko
— 世界四季報( I oT) (@4ki4) 2017年11月13日
私の調査研究考察では日本人が現金決済に拘る状況に陥っている根幹的な原因は、店頭システム導入コストもしくは決済手数料の「店側の負担」によるものと結論づけている。海外にはない日本独自の環境要因のためだ。
現金大国日本に重いコスト ATM維持に年2兆円: 日本経済新聞 https://t.co/RBAVFl72qa
— Keiki (@Keiki_XRP) 2017年12月24日
貨幣の信頼度が違うからだろ!
現金大国日本に重いコスト ATM維持に年2兆円 https://t.co/0mwQoqAZ23 #日本経済新聞 #売国新聞 #クズ企業
— mtfuji32 (@mtfuji32) 2017年12月25日
タクシーは、カード決済の手数料を運転手が負担しています。カードや電子マネーによる「コスト軽減」は、弱者へのシワ寄せによって成り立っている一面があります。 ~現金大国日本に重いコスト ATM維持に年2兆円:日本経済新聞 https://t.co/J9urg5TU2r
— 若林 宣 (@t_wak) 2017年12月25日
技術革新が急速だと、レガシー(かつての先進技術だ)で便利なシステムを組んだところが後れを取る。 現金大国日本に重いコスト ATM維持に年2兆円:日本経済新聞 https://t.co/zwHiKigbE1
— 松浦晋也 (@ShinyaMatsuura) 2017年12月25日
未来世紀ジパング「激変する超大国インド 日本が急接近!」
現金取引が主流だったインドでは脱税偽札が横行。2016年突然の高額紙幣廃止に国民は銀行に殺到。混乱に陥る。それからたった一年で電子マネー決済が普及。paytm利用者は1年で1億2000万人→2億8000万人に増加、2020年には5億人を目指す。— くるくるぱぁ🍭 (@cruqru) 2017年12月25日
ATMを維持するのに2兆円かかっているというニュースでそれを「ムダ」と見るか、それとも「雇用が生まれている」と見るか。
日本は現金大国とか言われるけど、そういう生活様式を国民が選んでいるのだから2兆円はむしろ「必要経費」じゃないのか。それを、さもムダだと断じるのは筋違いでは?— ぴろりん (@p791) 2017年12月25日
*規約に準じて掲載しております。もし掲載不可でしたらすみやかに削除しますのでお問い合わせください。
記事に反論する意見が多いようです。ただ安全安心のすばらしい日本の社会にどっぷりつかっていると、
結果として、世界から取り残され、世界に通用する産業がなくなるのではという気もします。
中国人観光客用に、いずれスマホ決済を普及させざるを得なくなるのではないでしょうか?
まとめ
日本では昨年度の時点で、スマホの普及率が日本39%であるのに対し、中国58%となっているものの、これからは、外国人が観光客も含めどんどん増えて、日本の相互信頼社会も揺らいでゆく可能性が高く、日本もキャッシュレス社会に突入するのではないでしょうか。
スマホを持たないものは、生活がしにくい社会になる日も近いのではと思われます。
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