北朝鮮の核問題について、北朝鮮の金正恩委員長とトランプ米大統領の米朝首脳会談が5月までに開かれることが突如明らかとなり、
中国、韓国にも衝撃が走っています。反応を見てみました。
米朝首脳会談への海外の反応
まず、今回のニュースを世界が、どのようにとらえたかを英国BBCの報道から見て行きましょう。
(BBCの論説より)
米朝首脳会談は21世紀きっての政治的な大勝負として、3首脳について次のように評価している。
米朝首脳会談の当事者について
米国のドナルド・トランプ大統領は瀬戸際政策のやり手なのか、よりずる賢い政治ゲームの駒に過ぎないのか?
米朝首脳会談は、米国大統領による最も大胆かつ歴史的な外交成果となるかもしれない。
このギャンブルが成功すれば、彼は北朝鮮問題を解決した大統領を自認できるようになる。
自らの進める「最大圧力」戦略と、中国を味方につけ北朝鮮を経済的に圧迫する政策が功を奏していると考えている。
しかし、金正恩委員長と会談すれば、それによって相手を対等な存在として扱ってしまうというリスクをはらむ。
北朝鮮はこのゲームを何十年も続けてきた。トランプ大統領は新参者だ。
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党委員長は、朝鮮半島をめぐる実に稀有な政治的大勝負で、最も重要な役割を担っている。
トランプ大統領に会談の意向を示し、核実験凍結に取り組む意思表示をしたことこそ、外交上の会心の一撃と捉える向きもある。
<朝鮮半島の非核化>と<核・ミサイル実験の凍結>をぶら下げることで、金氏は制裁を緩和させ、米国の軍事行動に先手を打つとともに、
北朝鮮を正当な核保有国家として世界に認めさせようとしている」
韓国の文在寅大統領は外交の天才なんのか?
金正恩委員長を核兵器廃棄の話し合いの席に着かせることに成功した。
正恩氏の新年の演説を好機と捉えたのは文大統領だ。正恩氏の新年の演説からを北朝鮮が韓国との対話を望んでいる好機と捉えて、しかるべく反応した。
平壌に特使団を送った際、金委員長から「非核化」という言葉を引き出さなくてはならないと承知していた。
トランプ大統領の働きを過剰なほどに称賛し、北朝鮮への制裁は継続すると述べている。
文大統領がその成功に貢献すれば、核戦争の脅威は遠ざかる。文氏はノーベル平和賞を受賞するかもしれない。
一連の会談は、内情が読みにくい国との大博打になると予想されている。
中国は、公式には、「米朝両国の直接対話という積極的な情報に対して歓迎の意を表す」と表明しているが、中国を外した直接対話に内心穏やかでないようだ。
このニュースに対し、微博(中国ツイッター)には、さまざまなコメントが寄せられている。
早報網(早报网)の報道に482件のコメントがありました。
突然決まった米朝会談に関する海外(中国)の反応を見てみましょう。
中国の反応
文森特-K:大哥颜面扫地
あにい(習近平)は面子をつぶされた。悠然见南墙:サーズが白頭山(北朝鮮北部の山)に配備される。
3月9日 09:37DrFrankenstein:北朝鮮が当時の中国で、トランプが当時のニクソンだ。その後何が起こったか?
3月9日 10:07
侍冿:その後ソ連が解体した。
3月9日 10:08江東錦衣衛:素晴らしい。世界で最も偽善的な政権が開放されれば、東アジアは和平の夜明けがやってくる。
3月9日 09:48
巴赫的天空下:北朝鮮は夢を見ている!人質を誘拐するテロリストと話し合うことなどありえないというのが
この数十年のアメリカの基本的立場だ。・・国連決議に公然と挑戦して邪悪な国家に核兵器を開発させるなど言うまでもない。
さもなければ、反米の国々はまず、核兵器とミサイルを開発し、それから米国に自身の条件を飲ませようとするだろう。
3月9日 09:32
吕小布嘿咻小貂蝉吖:我々の面子はがちゃがちゃにつぶされた。
3月9日 09:44
释然山人2:もし金(正恩)が中国の石を抑えてアメリカ帝国に頼って行くと、
これは結局・・米国勢力が南から直接鴨緑江まで来ることを意味する。ありえないことではない・・・・
3月9日 10:02
fairyplay:米軍が中国陸軍に対峙すると思っているの?
3月9日 11:41
ñ9舌戦;口論は一段落して、北朝鮮は米国と貿易戦争を始める。
3月9日 09:38
我我67:これは我が国の外交史上の歴史的勝利だ。
3月9日 09:47
唯一百年孤独:半島の構造は既に静かに変化している、中国のより多くの利益を守るために、迅速に中韓関係を修復させなければならない。
3月9日 09:50
拥抱普世:北朝鮮が核武装を放棄することは不可能だ。そのうえ、このような毒皿統治では、核武装がなければ、死への道のみ。
3月9日 10:06
これは中国が従来から主張してきたことで、中国外交の勝利だという楽観的な見方もあります。
一方頭越しに米朝が会談することで6か国会議を主催してきた中国は面子をつぶされたとの意見や、
米朝がこれで、和解すると、北朝鮮北部の白頭山にサーズが配備されるのではとの心配までしているコメントもあります。
次に韓国の反応を見てみましょう。
ホワイトハウスは、北朝鮮が非核化に向けた具体的な行動をしなければ「会談しない」と述べました。
韓国の反応
非核化の最大の障害は核施設の検証である。北朝鮮は、核施設を検証できなかった。それらは敵の米国に対する軍事施設であり、
平和条約にサインするには時間がかかる。それが6か国協議の障害であった。5月までにこれを終えるなど不可能だ。
北朝鮮を甘く見てはいけない。敵対する国際的な環境では、彼らの体勢を守るために、
核軍事力を完成させることによって敵のアメリカを話し合いのテーブルにつかせた。
北朝鮮は既に韓国との会談の結果、多額の金を要求した。
金正恩はハッピーだ。どれだけの金をムンジェインが友に送るのだろう?
そうなれば、アメリカはムンジェインが同盟を裏切ったというだろう。
我々はこれまで長期間戦争のリスク要因を解決し、国を安定化してきた。
今回の決定はアメリカ国民をなぶって戦争を起こすことになる。
もしトランプが金正恩の会談要求を拒否すれば、米国は米朝会談の中止の責任をひっくり返すことができる。
詳細な会談の計画は決定されていない。北を代表する南のトリックに引っかからない賢い努力をする必要がある。
実際非核化の検証のデッドラインは5月までなのだから。
意外に今回の会談決定を歓迎するというより、悲観的なコメントが多いようです。
それだけ今回の米朝の決定は、世界に衝撃と戸惑いを与えたということです。
まとめ
一歩でも、戦争の懸念から遠ざかることは好ましいのですが、米朝会談でどのような結果が出るか、
トランプ大統領の動きによては、日本にとって最悪のシナリオとなる心配さえあります。
中国、韓国同様、日本にとっても危険で読めない米朝会談の行方です。
5月までにどのような準備がなされ、最終的にどのような結論が出るのか注視してゆく必要があります。
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