国連が2018年世界幸福度ランキングを発表し、日本は156カ国中、昨年の51位から54位となり、G7中最下位で、韓国、ロシア並みとなっていることがわかりました。
外人観光客憧れの国だと思っている国民にとってはショックな結果です。データを細かく見て、その理由を探ってみました。
世界幸福度ランキング日本は54位!その理由は?
国連が発表した2018年版世界156カ国の幸福度ランキングの注目国の順位は以下の通りです(幸福度、赤字はG7国)。
なお、北朝鮮は統計の数値がなくこの調査から漏れています。
幸福度ランキングの注目国
日本はG7で最下位、イタリアを除くと欧米の主要国から大きく引き離されています。これは、今年に限らず最近大きくは変わっていません。
上位の10カ国は、主として北欧諸国が占め、順位は変動するものの、10位以内の国はほとんど変化がありません。
日本は、韓国、ロシア並みで、東や東南アジアの台湾、シンガポール、タイ、マレーシアにも後れを取っている。
来日外国人が憧れの国として、増えている現状からすると、日本人の実感とは合わないように思えます。
次に、どのような尺度で、計算されたかを見て行きましょう。
幸福度の主な指標
以下の6項目を幸福の主な指標として、それぞれの寄与を集計して幸福度として表しています。
(1)人口あたりGDP(対数)、
(2)社会的支援(または困ったときに頼ることができる親戚や友人がいますか)
(3)健康寿命
(4)選択の自由度(あなたの人生において何らかの選択する自由に満足していますか)
(5)寛容さ(過去1か月の間に慈善団体に寄付をしたことがありますか)
(6)腐敗の認識(政府や仕事上で腐敗が蔓延していませんか)
日本は、上位10ケ国やG7各国と比べて何が劣っているのでしょうか?
比較してみました。
主要国の幸福度の詳細比較
日本が優位なのは、予想通り、健康寿命です。医療制度が整っており、最も寿命が長いので、当然と言えます。
逆に、明らかに劣っているのは、社会的支援および寛容さです。今回の調査では、この幸福度が移民の幸福度とかなり合致するとのことでしたので、
観光客には良い国かもしれませんが、外国人が日本社会に入って住む際には、その均一性などから様々な困難が予想されます。
寛容さというのは、その面を反映しているのかもしれません。
慈善団体へ寄付するのが一般的な米国などはこの調査では優位な結果を得ていると思われます。
社会的支援については、国などの支援は北欧諸国には劣ると思われます。一方で、人間関係の濃密さも反映していると考えると、
孤独死などが増えている日本の現状では、希薄になっていると言わざるをえません。
その他、上位に比べると、自由度や、腐敗の認識がまだまだ不足しているという評価です。
国連に指摘された報道の自由などが反映されているのかもしれません。
もう一つの注目は、世界で最も幸せな国ネパールが日本に大きく劣る101位となっている点です。
今回の評価では、自由度や寛容さは十分だが、所得や健康寿命の低さによってこの評価になっていると思われます。
次に世界幸福度ランキングで日本54位の結果についてのネットの反応を見てみましょう。
世界幸福度ランキングに関するネットの反応
日本はこんなにも満たされた国なのに世界幸福度ランキング155カ国中51位という現実。
闇を感じる。
ちなみに1位はノルウェー。— Ai@相互フォロー (@Ai32987475) 2018年2月28日
UNが最新版の世界幸福度ランキングを発表したようです。
最もシアワセな国に輝いたのは・・フィンランドでした!北欧諸国すべて上位10位以内にランクイン。
今年の報告は例年と異なり、移民の幸福度も考慮されました。誰にとってもシアワセな国って素敵ですね。https://t.co/Gp13TK6xZr
— 北欧 | ヒュッゲ、暮らしの伝言。 (@hyggelifejp) 2018年3月14日
「世界幸福度ランキング2018」 おいおい,日本は50位以内に入ってないぞ・・https://t.co/T4SjmSDMQx
台湾は26位だぞ— 岡口基一 (@okaguchik) 2018年3月15日
安倍内閣中に世界ランキングがどんどん下がる。
「国連『世界幸福度報告書』の2018年版幸福度順位、日本は156カ国54位,前年より三つ下げた」https://t.co/i47SR4yCIy
国際ランキング2017年(カッコ内2013年)
幸福度:54位(43位)
報道の自由度:72位(53位)
男女平等度:114位(105位)— miyashiyta (@chatarou10000) 2018年3月15日
世界幸福度ランキングでは1位がフィンランドで2位がノルウェーで9位にスウェーデン入ってるし過去に某番組でヘヴィメタル好きな国ランキングのTop3だしもう北欧住みたい #世界幸福度ランキング#ヘヴィメタルが好きな国ランキング
— Amon Amarth Japan (@AmonAmarthJP) 2018年3月15日
世界幸福度ランキング一位のノルウェーのハラルド国王によると幸福の条件は、
①健康であること
②友達がいること
③社会のためになることをしていること
だそうです(2001単独会見より)— くるみ (@qdwNDlC8Lr1TwXX) 2018年3月3日
世界の自殺率ランキングで韓国3位、日本13位。2017年世界の幸福度ランキングで日本は、G7で最下位。近隣諸国に対する大らかな思いやりやいたわり精神が欠如しているんだろうなぁ。お互いに、、、
— Kaoru (@Kaoru00682711) 2018年3月2日
世界の幸福度ランキングでトップ5の常連の国に滞在中。
電車で30分圏内どこでも森がある。
高い建物は首都でも全然ない。
昼間からベビーカー押すお父さん。
スーツ着た人街にゼロ。
自分の国に誇りを持って、オリンピック全力応援。ここは現実?
— りん (@r__nugsaw) 2018年2月24日
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北欧諸国に住みたいなどのあこがれのコメントが多いようです。
幸福とはノルウェーの国王が言ったように健康で、友達がいて、
社会のためになることをしていることと、加えて必要な経済的な基盤があることなのでしょうか?
まとめ
幸福度は、経済指標を除いては、データのとり方、寄与のかける方によりどのようにでもなる数値のようにも見えますが、
社会保障の制度の充実度や言論の自由、汚職などの腐敗が社会にはびこっているかなどは、
ある程度我々の実感が当てはまる部分もあります。
それでも欧米の考えかた基準の指標ではないかという気もしますが、
客観的に見ると、日本の現状はこのようにも見られていると考えて、
不足している点を改善してゆくきっかけにするには、良い道具ではと思います。
毎年日本の順位が下がって行くなどということはせめてないようにしたいものです。
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幸福度何なんって人によって感じ方は千差万別です。
上位ランクの国に行けば幸福だと言い切れるのか?そんのもの順位付けしたところで無意味だと思います。
国連の調査なんて偏ったイデオロギーで左右されやすいのが常です。
北欧諸国は日本と比べて問題が無いのか?
例えば日本に無い徴兵制度があり高福祉だけど所得の80%という高負担で、風邪ひいもすぐには診てもらえない問題や武器輸出で得る外貨の割合も日本より高い。もし日本が北欧諸国のように徴兵制度があり所得の80%負担など支持しますか?幸せと感じますか?
このような内容が調査対象になっていない時点で公平性が担保されていないと。
所詮、北欧諸国は他国の不幸の上に築いている平和国家だと言うことを忘れずに。