脱ポゼッションとは?
サッカー日本代表監督ハリルホジッチ氏が、ロシアW杯を見据え脱ポゼッションを目指すと宣言しました。
先日の浦和vs上海戦を見て決心したとのことですが、脱ポゼッションとは何を意味しているのでしょうか?
そしてハリル監督が目指すものとは何なのか、まとめていきたいと思います!
脱ポゼッションとは?
脱ポゼッションとは、ポゼッション重視の戦術意識から離れ、カウンターなど少ない手数で攻めきる方針に変更するという意味です。
ポゼッションは英語で「所有」を意味し、サッカーでは文字通りボールを自分のチームが所持している状態のことを指します。
中継でよく「ボール支配率」と言われているアレですね。
ポゼッションサッカーは、ボールポゼッションを重視し、常に自分がボールを持つことで試合を有利に進めようという考え方から生まれた戦術で、代表的なチームとしてはスペイン代表やバルセロナが挙げられます。
ポゼッションはたしかに有利に試合を運ぶことができる理想的な戦術意識かもしれませんが、ボールを失わないことを重視するあまりチャンスをものにできず、格下相手にも結果を出しきれないことがあるというデメリットがあります。
上記の2チームのようなポゼッションを極限まで高めたチームは、そうした状態でも結果を出し切る「崩す力」があるのでコンスタントに結果を出すことができますが、日本代表のような世界から見れば歴史も戦力も十分ではないチームでは、どうしてもそのようなデメリットが顕著に出てしまうことが多くなります。
そんな中、浦和レッズは脱ポゼッションを実施し、アジアチャンピオンズリーグで上海を倒し、
10年ぶりの決勝進出を達成するという偉業を達成しました。
浦和と対戦した上海は中国資本をバックに「爆買い」で豊富な戦力を持つアジアのクラブの中ではトップクラスのチームです。
戦力では明らかに劣る浦和ですが、ポゼッションを捨て結果を最優先する現実的な戦い方で見事勝利を勝ち取ったのです。
ハリル監督も脱ポゼッションを目指す
この試合を視察していたハリル監督は、W杯で格上相手に勝つには脱ポゼッションしかない!と考えたのだと思います。
というか、その前にも脱ポゼッションを宣言していたので「確信」したと言えるでしょう。
先日のハイチ戦の代表メンバーを発表する会見で脱ポゼッションを宣言。
ハリル監督「脱ポゼッション」宣言 代表発表前に異例の演説 https://t.co/GtyKcaX6kB
— スポニチアネックス (@sponichiannex) September 28, 2017
「日本サッカーの教育はポゼッションをベースに作られているが、相手よりボールを持ったからといって勝てるわけではない」と、ポゼッション重視の日本人の意識に異を唱えました。
たしかに、今までのW杯でもポゼッションを捨てた南アフリカW杯の時はベスト16に進出し、高めのポゼッションを記録したブラジルW杯では予選敗退という脱ポゼッションを後押しするようなデータもあります。
W杯で結果を出すことを最優先事項とされているハリル監督にとって、結果を出すためには脱ポゼッションしかないということなのでしょう。
脱ポゼッションにネットの反応は?
ネットの反応まとめ
脱ポゼッションに対するネットの反応をまとめてみましたが、
けっこう賛否両論って感じですね。
まとめ
W杯で結果を出すために脱ポゼッションの道を選んだハリル監督。
個人的には結果を最優先した決断を評価したいですが、それと同時にコロコロとスタイルを変えていくやり方には少し疑問を感じる部分もあります。
日本はサッカーに関してはまだ発展途上国で、これから自らのスタイルを模索していく段階です。
結果を出すことももちろん大切ですが、将来を見据えて投資をするという意味でポゼッションの道を突きつめていくということも大切なのではないかと思います。
まあ…結果さえ出ればいいのかもしれません…。
sportsflyhigh
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